一元管理についてなんとなくイメージはできるものの、実際に使うことでどんなメリットが得られるのかわからない人が多いと思います。
一元管理されていない現状であっても、困っていない企業が多いのも事実です。
一元管理を実施することでどんなメリットが得られるのかしっかり理解して一元管理の導入を検討してみましょう。
一元管理って何?
一元管理とは、複数の場所に点在する情報やデータをひとまとめにして管理することです。
部署ごとに管理していた顧客データなどを一元管理することによって、必要な時に素早くデータの取り出しなどができます。
一元管理と一括管理の違いって何?
「一元管理」と「一括管理」は別なものだという事を覚えておきましょう。
一括管理とは、複数の場所に点在する情報やデータをひとつのシステムに集約する事をいいます。
一元管理との大きな違いは、管理方法の統一をするかしないかです。
「一元管理」は、データや情報の管理方法も統一します。
管理方法を統一する事で、効率的にデータや情報の活用ができるようにすることができます。
経営資源を一元管理することの重要性
企業の運営において経営資源は非常に重要なものです。経営資源とは「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の4つの要素から構成されます。
これらの4要素を一元管理することで適切な意思決定をすることができます。これら4要素の役割について詳しくみていきましょう。
① ヒト
経営資源の要素のひとつである「ヒト」とは人材、従業員のことをいいます。
ヒトがいなければ顧客に様々な商品、サービスを提供することができません。
ヒトによって商品、サービスがつくられ、利益であるカネを得ることができ、顧客データなどの情報を得ることができます。
ヒトがいなければ他の経営資源を生み出せないということです。
② モノ
経営資源の要素のひとつ、「モノ」とは大きく2つに分けられます。
ひとつは、顧客に提供する商品やサービスのことです。
もうひとつは、経営していく上で必要な設備などの資産です。
企業を運営していく中で仕入や営業活動をしていくことが必要です。
仕入において適切な量の仕入を行うことができることは、非常にメリットとなります。
また、営業活動においてもどこに営業をかけるべきか適切な判断ができることはとても大切です。
このような仕入、営業活動を行うためにデータや情報の一元管理は欠かせません。
多くのデータがあることでより適切な判断をすることができます。
③ カネ
経営資源の要素のひとつの「カネ」とはお金のことをいいます。
カネがなければここまで説明してきた「ヒト」「モノ」を得ることができません。
「カネ」は、とても大切な要素になります。
カネの管理をする経理業務において一元管理が必要なのです。
経理業務は、軽微なミスさえ許されません。
ひとつの軽微なミスが、企業の大きな損失につながりかねないからです。
一元管理を行うことで経理業務のミスを減らすことができます。
④ 情報
経営資源の要素のひとつである「情報」とは、データなどのことをいいます。
多くのデータ情報を集め、データ分析の精度をあげることが必要です。
しかし、多くのデータを集めるだけでは不十分になってしまいます。
データの管理方法も統一しなければ精度の高いデータ分析は行えません。
精度の高いデータ分析の結果は、より良い経営判断につながります。
つまり、情報を一元管理することがより良い経営判断に直結するというわけです。
一元管理のメリット
経営資源を一元管理する事で具体的にどのようなメリットがあるのか解説していきます。
① 作業コストの軽減
一元管理を行う事で必要な情報を素早く取り出すことが可能になり、単純作業がなくなります。
一元管理を行っていない場合、他部署にある情報が必要になるとその部署へ連絡し確認を行い、情報を受け取るという手順が必要です。
これには多くの手間と時間がかかりますが、一元管理をすることでこの手間と時間が必要なくなります。
② 人件費削減
前述した一元管理を行う為の作業コストの事です。
業務が効率化されることで人件費の削減が可能です。
人による作業が減ることは、ヒューマンエラー削減にもつながります。
③ データ処理のスピードUP
必要な情報に素早くアクセスできる事で、データの処理にかかる時間が少なくなります。
一元管理によって部署間や経営陣との間に存在する壁を取り払うことができます。
これはデータ処理の迅速化にもなりますが、社内でのコミュニケーションの促進を可能にするでしょう。
④ 情報の正確性の向上
各部署でそれぞれ情報を管理している場合、管理方法やデータに入力規則が違うことが多いです。
これは、同じ顧客なのにデータの内容が違っていたり、何度もその顧客についてのデータを入力してしまうことにつながります。
情報の正確性が低下することで、データ活用の際に支障が出る可能性があります。
一元管理することでこのようなミスを削減でき、情報の正確性の向上につながります。
一元管理のデメリット
ここまでメリットを解説してきましたが、一元管理にもデメリットが存在します。
次はデメリットについて解説していきます。
① 導入コスト
一元管理を実施するためには、システムの導入と業務プロセスの改善が必要になります。
ライセンスや導入トレーニング、保守費用など様々な費用がかかってしまうことが多いです。
またシステム導入に合わせて業務の見直しが必要になる事も押さえておかなければなりません。
全て合わせるとかなり高額になります。
一元管理を検討する際は、かかる費用に対してどの程度の効果が望めるかしっかりと考える必要があります。
② 意識改革
一元管理を実施するとなると、新しい管理体制に抵抗を感じる人がいる可能性が高いです。
特に現在のシステムに慣れている人は、新しいものに慣れるまで時間がかかります。
導入前から業務変更点、システムの使い方を指導するなどの対策を講じることで従業員からの反感をかわないようにすることが大切です。
どのようにすればシステム導入後、すぐに従業員がスムーズにシステムを使いこなすことができるかしっかりと検討しましょう。
メリット最大化のポイント
ここまでメリットとデメリットを解説してきました。
一元管理をせっかく導入するのであれば、メリットをより大きくしたいと考えるはずです。
ここでは、メリット最大化のポイントについて解説していきます。
① データの細分化
一元管理のシステムを導入するのであれば、データや情報をできるだけ細かく分けることがメリット最大化のポイントです。
データや情報を整理せずに一元管理を行うと、データや情報の取り出しがスムーズに行えなくなる可能性があります。
また、整理されていないとシステムの扱いが難しくなります。
一元管理することのメリットがなくなってしまうのでしっかりとデータや情報を細分化しましょう。
② 導入後の管理システムの周知
先ほど説明したように、新しいシステムの導入に前向きでない人たちを一元管理のシステムに定着させる必要があります。
今まで仕事が早かった人の仕事の効率が落ちてしまっては、一元管理のシステム導入が失敗に終わってしまいます。
③ システム化の範囲を決める
一元化する範囲を決めることが非常に重要です。
全てのデータを一元管理することが良いというわけではありません。
一元管理のシステム内に入れることでかえってシステムとして複雑になってしまう場合もあります。
どこまでを一元管理することが自分たちのメリットになるのかを検討して、一元管理の範囲を決定しましょう。
マスタデータ管理を一元管理できるJ-MDM
ここまで一元管理について解説してきました。
マスタデータの一元管理を考えている方にJ-MDMというサービスについてご紹介します!
J-MDMのソリューション
J-MDMは、以下の2点を軸にしています。
・複数システムに点在するマスタデータの一元管理
・不要なシステム間連携の排除、及びマスタメンテナンス業務の効率化
以上を踏まえ、J-MDMのソリューションは
「変化に迅速・低コストで対応できる高品質で柔軟なマスタ統合管理・システム連携基盤」です。
J-MDMの強みと特徴
J-MDMの強みと特徴は、以下の3つになります。
① 強力な内部統制基盤
・ 日本トップシェアのintra-martワークフロー基盤と完全連携し、申請・承認の証跡を残す
・ 職制に従い、マスタ管理部門×マスタ項目単位での入力制御を実現
(入力可、参照のみ可、参照不可)
・ マスタデータ変更による、変更履歴を完全保持
② きめ細やかなマスタ業務機能群
・ 数多くのマスタ統合プロジェクトで培ったシステム化要件を集約・体系化したソリューション
・ 一時保存機能、一括登録・更新、コード採番管理、多言語対応、変更履歴照会 .etc
・ パッケージ標準機能(自由レイアウト機能)を用いることによりマスタ登録
・検索画面をローコードで開発することが可能
・ 項目名称・レイアウト変更だけでなく、項目追加、項目単位でのチェック(バリデーション)も対応可
まとめ
一元管理についてここまで解説してきました。
一元管理は、導入するだけで必ずメリットが得られるというものではありません。
導入前にしっかりと一元管理についてや導入予定のシステムについてしっかりとした理解が必要です。
J-MDMについてもっと詳しく知りたいという方はこちらからお問い合わせください。